2021年12月28日
トレッキングの計画と記録
カシミール 3D
gpxファイルにルートを追加する方法
過去に作成・記録した山行計画や山行記録に、「スタート地点」までの案内ルートや、「ゴール地点」から更にコースを延伸したい等、既存の【gpxファイル】にルートを追加したい場合がある。
ルートを追加し合成したルートの地図。
以下【カシミール 3D】で、ルートを追加する方法を記録。
1. GPXファイルを開く
ファイルタブの「開く」をクリックし、「GPSファイル」を選択する。

「GPXファイル」を開くには、ファイルの種類を「
すべて」に変更し、該当のファイルを選択する。

開いたルートの、スタート地点とゴール地点。

このルートに、追加ルートを作成。
このルートのスタート地点より前に、「近くの駐車場からスタート地点までのルート」を追加して見る。
カシミール3D のインストールや使い方の基本。
2. gpxファイルにルートを追加する
地図を拡大して、スタート地点にする駐車場がある場所にマウスを合わせて、右クリックする。

地図メニューが開くので、「新規作成」をクリックし「トラック作成」を選択する。

スタート地点からマウスのポインターまでの間に「
青線」が描画されるので、地図上のポイントを左クリックしながらルートを作成して行く。

ルートの作成が終わったら、右クリックして「確定」を選択する。

「ルートデータプロパティ」画面が開く。

「タイトル」を入力し、「OK」をクリックする。
今回は、追加したルートを明確にするために、表示色を「
青」に変更した。

追加ルートの作成が完了。

ルートの全体観。

※:この状態での注意点・・・1つのファイルに2つのトラック
「GPSデータエディタ」画面で「トラック」の中を見ると、追加したルートと元のルートの2つファイルが表示される。すなわち、2つのトラックに分かれている。

これら2つのトラックファイルを選択して、「ファイル」→「選択したGPSデータの書き出し」を行うと、1つのファイルにして書き出すことが出来る。

1つにしたファイルを再度読み込んで見ると、次のように色の異なったルートが2つ表示され、トラックが一つに結合されたのでは無く、一つのファイルに2つのトラックが書き出された事が分かる。

このファイルで「ヤマレコ」の山行計画を作ると、次のようにルートが続いて見えるが、元のルートの後に追加したルートが別々に表示されているだけである。

3. 方法-1:「トラックポイント」で合成する
方法-1:追加したルートのトラックポイントと元のルートのトラックポイントを合成して、1つのトラックにする。
「編集」タブを開き、「GPSデータ編集」をクリックする。

「GPSデータエディタ」画面が開くので「トラック」の中を見ると、追加したルートと元のルートの2つのファイルがある。この2つのトラックファイルを1つのトラックファイルに合成する。

合成用の【空トラック】を用意するために、「新規」をクリックする。

合成して1つにするトラックファイルの名前を入力して、「OK」をクリックする。

「GPSデータエディタ」画面に合成するトラックのファイルが作成される。
先ず最初に、追加作成したトラックを選択する。

右クリックして、「プロパティ」をクリックする。

「トラックデータプロパティ」が開くので、「トラック編集」をクリックする。

追加作成したトラックの「トラックデータ編集」画面が開くので、下部にある【トラックポイント】をすべて選択し、「コピー」をクリックする。

次に、合成して1つにするトラックを選択し、右クリックで「プロパティ」をクリックする。

合成して1つにするトラックの「トラックデータプロパティ」が開くので、「トラック編集」をクリックする。
空の「トラックデータ編集」画面が開くので、下部の【トラックポイント】欄で右クリックし「貼り付け」を選択する。

コピーした【トラックポイント一覧】が貼り付けられるので、「上書保存」をクリックする。

続けて、元のトラックを選択して右クリックし、「プロパティ」をクリックする。

元のトラックの「トラックデータプロパティ」が開くので、「トラック編集」をクリックする。

元のトラックの「トラックデータ編集」画面が開いたら、下部にある【トラックポイント】をすべて選択し、「コピー」をクリックする。

再度、合成して1つにする「トラックデータ編集」画面を開き、下部の【トラックポイント】欄の一番下で右クリックし、コピーした【トラックポイント一覧】を貼り付ける。

これで、「追加したトラック」と「元のトラック」の【トラックポイント一覧】が1つのトラックに合成できたので、「上書保存」をクリックする。

合成したGPXファイルを保存するために、
合成して1つのトラックにした「トラック」を右クリックして、「ファイルへの書き出し」を選択する。

ファイル名を入力して、「保存」をクリックする。

4. 合成したルートで山行計画を作成する
合成されたルートの、GPXファイルを使って「ヤマレコ」の山行計画を作成する。
ヤマレコのサイトで、山行計画の作成を開き「作成をスキップ」をクリックする。

確認画面が表示されるので、「OK」をクリックする。

必要事項を入力し、「次のステップ」をクリックする。

新規ルートの作成画面で「GPSログを登録」をクリックし、合成したGPXファイルを選択して、「登録」をクリックする。

「保存して終了」をクリックする。

合成したルートの地図が表示され、元のルートのスタート地点より前に「近くの駐車場からスタート地点までのルート」が追加され、且つ、【スタート地点】が変わっている。ゴール地点は同じ。

5. 方法-2:「トラックの接続」機能を使う
方法-2:追加したルートと元のルートのトラックを、「トラックの接続」機能で1つのトラックに結合する。
「GPSデータエディタ」画面では、トラックの並び順を変更することが出来る。

トラック名をドラッグして順序を変更しても、トラックを結合する順序は変えられない。

2つのトラックを選択して、「トラックの接続」をクリックする。

「元のルートのゴール地点」と「追加したルートのスタート地点」が赤線で結ばれ、結合されたトラックが新たに作成される。

こうなるのは、「元のルートのトラックポイントの日付」と「追加したルートのトラックポイントの日付」が、日時順に結合されるからで、ファイルの順序には関係ない。

※:後ろにルートを追加する等、日時が後のトラックを接続する場合は、問題なく一発で結合できる。
GPXファイルの時間を変更する方法。
そこで、結合されたトラックの「プロパティ」を選択して、・・・。

「トラック編集」をクリックし、・・・。

「元のルートのゴール地点」より以降の「追加したルートのトラックポイント」を確認し、・・・。

これらのトラックポイントを切り取り、・・・。

トラックポイント一覧の「一番前」に貼り付ける。

これで、「追加したルートのトラックポイント」を「元のルートのトラックポイント」の前に
変更することが出来た。

元のルートのスタート地点より前に「近くの駐車場からのルート」が結合され、【スタート地点】から「ゴール地点」までが1つのルートになった。

結合されたトラックファイルを選択し、「ファイルへの書き出し」を行う。

書き出したファイルを使って、「ヤマレコ」の山行計画を作成した結果。

6. 方法-3:「轍」で2つのトラックを1つにする
方法-3:「轍」アプリを使って、2つのトラックを1つのトラックにする。
2つのトラックファイルを1つに結合するには、「轍」が一番簡単。
※:トラックの「順序」に注意が必要。
追加したい「近くの駐車場からスタート地点まで」のルートを選択し、「ファイルへの書き出し」を行う。

ファイル名を入力して、保存する。

「轍」を起動し、表題を入力する。

「ファイル」タブから「インポート」を選択する。

元のルートのファイル選択し、「開く」をクリックする。

「トラック」タブをクリックすると、インポートした元のルートのトラック名が表示される。

同じ要領で、追加したい「近くの駐車場からスタート地点まで」のルートをインポートする。

「ファイル」タブから「エクスポート」を選択し、「GPX」をクリックする。

エクスポートしたファイルを使って、「ヤマレコ」の山行計画を作成すると、ルートの前後が逆になっている。

「轍」の場合、トラックの並びには「順序」があるので、順序を変更する。

追加したい「近くの駐車場からスタート地点まで」のルートを上にし、元のルートを下にする。

この状態でエクスポートしたファイルを使って「ヤマレコ」の山行計画を作成すると、意図したルートが作成できる。

以上。
(2021.12.15)
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