鉢伏道ルートの詳細

2022年1月21日

高安山越十二道の詳細
鉢伏道ルートの詳細
鉢伏道 = 標高:420m 距離:約 2.5km
 
鉢伏道とは。
鉢伏道は、「高安山越十二道」と言われる古道の一つで、北から9番目に位置し、近鉄西信貴ケーブルの信貴山口駅から、ケーブル線の右側、即ち、左岸尾根をごじゅうからガーデンの展望台に向かってほぼ直登するルートである。
 
横を回り込んで、古墳の正面に出る。横穴式の古墳(7世紀のもの)で、これが「鉢伏(片原山)古墳」。
途中にある、横穴式の「鉢伏(片原山)古墳」。
 
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1. 高安山越十二道と鉢伏道

高安山は、大阪府と奈良県との境に位置する標高 488m の山。
 八尾市内から生駒山系を越えて奈良県側に通じるルートとして、「高安山越十二道」(1-楽音寺道・2-十三峠越・3-おと越・4-おと越南谷道・5-立石峠越・6-しろ道・7-神光寺道・8-おお道越・9-鉢伏道・10-信貴越・11-恩智越・12-神宮寺道)があり、「生駒縦走歩道」がこれらを南北につないでいる。
 生駒縦走歩道に繋がった十二道の中から、登り口や下山道を自由に選択して組み合わせると、バリエーションに富んだ「高安山」トレッキングコースが選定できる。
 
高安山越十二道の地図と【9-鉢伏道】の位置。(4-おと越南谷道 は記載せず。)
「高安山越十二道」の地図
 
十二道の内、コースの整備状況や歩き易さ。(季節によって状況は異なる。)
1番:恩智越えルート
 恩智越えは、よく整備されており、休憩用のベンチも多く初心者向き。
2番:十三峠越えルート
 水呑地蔵尊を経て十三峠に至る道で、整備されているので歩きやすい。
3番:おお道越えルート
 道は狭いが状態は良く、岩が多いが歩きやすい。ほぼ直登なので、距離は短いが傾斜が一番きつい。
3′番:楽音寺道ルート
 2021年の末に「猛太さん」が整備を終えられ、通行可能以上の歩ける状況になっている。
4番:立石峠越えルート
 立入禁止の柵があったが、登れる。但し、1か所土砂崩れの箇所があり、注意深く進む必要あり。
5番:信貴越え(黒谷道)ルート
 特に危険箇所は無いが、笹がかぶさってブッシュ状態になっており藪漕ぎ(やぶこぎ)が必要。
6番:神宮寺道ルート
 マウンテンバイクのダウンヒル専用道路状態だが、バイクで路面が剥き出しになっていて歩きやすい。
 
 
【鉢伏道】ルートの詳細地図
 
信貴山口駅南側からごじゅうからガーデンの展望台まで、踏切を2つ渡る。
信貴山口駅南側からごじゅうからガーデンの展望台まで、踏切を2つ渡る
 
プロフィールマップ。
プロフィールマップ
 
 
【鉢伏道】へのアプローチルート
 
【鉢伏道】ルートへは、R170(外環)の交差点にある【マクドナルド】から東に歩き、近鉄西信貴ケーブルの信貴山口駅まで行き、駅前をスタート地点とした。
 
 
【鉢伏道】ルートの写真ポイント
 
【鉢伏道】ルートでの、主たる写真ポイント。
【鉢伏道】ルートの写真ポイント
 
 
以下、「鉢伏道ルート」の詳細を記録。
 
 

2. 「信貴山口駅」までのアプローチ

近鉄「高安駅」から東に歩き、R170(外環)の交差点にある【マクドナルド】からスタートする。
近鉄「高安駅」から東に歩き、R170(外環)の交差点にある【マクドナルド】からスタートする
 
旧R170(東高野街道)との交差点。左前に天理教会がある。
旧R170(東高野街道)との交差点。左前に天理教会がある
 
東に進むと、突き当りに教興寺がある。
東に進むと、突き当りに教興寺がある
 
教興寺前を右に取り、すぐの角を左に登る。
教興寺前を右に取り、すぐの角を左折する
 
権現社に出る。
権現社に出る
 
権現社に沿って左上に登ると、広い道に出る。直進すると「信貴越え(黒谷道)ルート」に続く。
権現社に沿って左上に登ると、広い道に出る。直進すると「信貴越え(黒谷道)ルート」に続く。
 
ここを、左(=北)に進む。
ここを、左(北)に進む。
 
駐車場がある角を、右折する。
駐車場がある角を、右折する
 
「信貴山口駅」に出る。ここを「鉢伏道」の起点とした。
「信貴山口駅」に出る。ここを「鉢伏道」の起点とした。
 
 

3. 「信貴山口駅」から登山道入り口までの様子

「信貴山口駅」の右手にある階段を上る。
「信貴山口駅」の右手にある階段を上る
 
少し歩いた先の辻を左折する。
少し歩いた先の辻を左折する
 
東に進むと、右前の駐車場に「この先お寺 行き止り」の看板があり、ここで左折する。
東に進むと、右前にある駐車場に「この先お寺 行き止り」の看板があり、ここで左折する
 
ここから北に進む。
ここから北に進む
 
道が左右に分岐するが、ここは左下に降りる。
道が分岐するが、ここは左下に降りる
 
「西信貴ケーブル」の【信貴山口第一号踏切】を渡る。(ケーブルカーに踏切があるのは珍しく、この踏切を渡るために、このルートを選択した。)
「西信貴ケーブル」の【信貴山口第一号踏切】を渡る
 
踏切を渡って直進し、「木心庵」横の細い道に入る。
踏切を登って、「木心庵」横の細い道に入る
 
塀の横の細い道を進む。
塀の横の細い道を進む
 
途中に右折路があるが、左北に向かって直進する。
途中に右折路があるが、北に向かって直進する
 
生垣の横を進む。
生垣の横を進む
 
やがて広い道に出でて、東(山側)に右折する。
やがて広い道に出るので、東に右折する
 
東に向かう道の様子。
東に向かう道の様子
 
道は住宅街に入る地点で、行き止まりになっている。
道は住宅街に入る地点で、行き止まりになる
 
行き止まりの先を覗くと、細い道が続いている。
行き止まりの先にある、細い道に入る
 
細い道に入ると、直ぐにある橋を渡り右方面に進む。
細い道に入ると直ぐにある橋を渡り、右方面に進む
 
 

4. 登山道入り口から尾根に出るまでの詳細

農園に通う道なのだろう。ここからが登山道だが、整備されている。
農園に通う道なのだろう。ここからが登山道だが、整備されている。
 
竹藪の中に入る。
竹藪の中を進む
 
竹藪の先に、【信貴山口第二号踏切】が現れる。(踏切はこの2つだけ。)
【信貴山口第二号踏切】が現れる
 
踏切を越えた辺りの、竹藪の様子。
踏切を越えた辺りの、竹藪の様子
 
竹藪の中を進むと、このように左右に分岐する道が多々あり、どちらに行けばよいか迷う。
竹藪の中を進むと、このように左右に分岐する道が多々あり、どちらに行けばよいか迷う
 
ここは左折した。
ここは左折した
 
ここにも分岐道があるが、石垣に沿って進んでみる。
ここにも分岐道があるが、石垣に沿って進んでみる
 
 
石積みがあるのは「棚田跡」で、石垣は花卉栽培などの畑跡だったらしい。耕作が放棄されたためこのようになったらしく、この辺りが「棚田」だったという事を想像しながら登れば、もっとましな道の選択が出来たように思う。
 
 
ここにも分岐道がある。
ここにも分岐道がある
 
ここにも分岐道があり、左に登る。
ここにも分岐道があり、左に登る
 
奥に、高い石垣が見える。
奥に、高い石垣が見える
 
石垣の横を行くも、竹林で進めなくなる。
石垣の横を行くも、竹林で進めなくなる
 
通れそうな竹の間を選んで進む。
通れそうな竹の間を選んで進む
 
やがて、竹が無くなり雑木林に変わる。
竹が無くなり雑木林に変わる
 
雑木林の中に道は見当たらず、目印のマークもない。
道は見当たらず、目印のマークもない
 
歩けそうな所を選んで、とにかく上を目指す。
歩けそうな所を選んで、とにかく上を目指す
 
上が開けて空が見えてきた。斜面を登って尾根を目指すのが正解のようだ。
上が開けてきた。斜面を登って尾根を目指すのが正解のようだ。
 
 

5. 尾根の始点から鉢伏古墳までの詳細

やっと、尾根に出る。
やっと、尾根に出る
 
ここからは尾根なので道に迷う心配はないが、ヤブコギが始まる。
ここからは尾根なので道に迷う心配はないが、ヤブコギが始まる
 
尾根とはいえ、道らしき気配すら感じられない。
尾根とはいえ、道らしきは気配すら感じられない
 
雑木の間から、八尾市内を眺める。
雑木の間から八尾市内を眺める
 
背丈の高い藪に変わり、且つ、鬘(かずら)が絡んでいるのでかき分けて進まざるを得ず、時間が掛かる。
背丈の高い藪に変わり、且つ、鬘(かずら)が絡んでいるのでかき分けて進まざるを得ず、時間が掛かる
 
出来るだけ竹が無い所を選んで進むも、障害物が多い。
出来るだけ竹が無い所を選んで進むも、障害物が多い
 
全く道が無く、前も見えないが、東を目指すしかない。
全く道が無く、前も見えないが、東を目指すしかない
 
幸い尾根には幅があり、左右に落ちることを気にしなくて良いのが助かる。
幸い尾根には幅があり、左右に落ちることを気にしなくて良いのが助かる
 
道が平坦な所に出る。
道が平坦な所にでる
 
少し下り気味になった所で前方が開ける。左前方に「高安山レーダー」が見えるが、・・・まだまだ遠い。標高300m辺りか。
少し下り気味になり前方が開ける。左前に「高安山レーダー」が見えるが、・・・まだまだ遠い。
 
これぐらいのヤブコギなら耐えれるが・・・。
これぐらいのヤブコギなら耐えれるが・・・
 
上からもかぶさってくると、帽子が持っていかれたり、リュックが引っ掛かったりする。
上からもかぶさってくると、帽子が持っていかれたり、リュックが引っ掛かったりする
 
木の幹に目印があるとホッとするが、道らしき痕跡はない。
木に目印があるとホッとするが、道らしき痕跡がない
 
急斜面に出る。傾斜がキツイために笹や雑草が流されて、地面がむき出しになっている。
急斜面に出る。傾斜がキツイために笹や雑草が流されて地面がむき出しになっている。
 
急斜面を振り返って見た様子。足場がないので、木にすがりながら登った。
急斜面を振り返って見た様子。足場がないので、木にすがりながら登った。
 
行く手の真ん中に、古墳らしき岩が現れる。
行く手の真ん中に、古墳らしき岩が現れる
 
岩の横を回り込んで、古墳の正面に出る。横穴式の古墳(7世紀のもの)で、これが「鉢伏(片原山)古墳」。
横を回り込んで、古墳の正面に出る。横穴式の古墳(7世紀のもの)で、これが「鉢伏(片原山)古墳」。
 
 

6. 鉢伏古墳から展望台までの詳細

古墳からも尾根道が続く。
古墳から続く尾根道
 
巨大な倒木があり、跨いで進む。
巨大な倒木があり、跨いで進む
 
背が高いブッシュに入り、前が見えない。左右だけでなく上下も併せた最大の難所。
背が高いブッシュに入り、前が見えない。左右だけでなく上下も併せた最大の難所
 
色褪せたピンクのリボンがあるが、何時頃の物か。
色褪せたピンクのリボンがあるが、何時頃の物か
 
遠くの稜線を見ながら東に進む。
遠くの稜線を見ながら東に進む
 
道なきブッシュが続く。
道なきブッシュが続く
 
ここにもピンクのテープが。
ここにもピンクのテープが
 
ここにはピンクと青のテープがあるが、道はない。
ここにはピンクと青のテープがあるが、道はない
 
激しく茂ったブッシュの横に、微かに道がある。
激しく茂ったブッシュの横に、微かに道がある
 
ブッシュを抜けると突然杉林に出て、前方が開ける。
突然杉林に出て、前方が開ける
 
前方は谷だが、杉林の左に通路らしき跡がある。
前方は谷だが、杉林の左に通路らしき跡がある
 
通路らしきを左から回り込むと、前方に展望台の屋根が見える。
左の通路らしきを回り込むと、前方に展望台の屋根が見える
 
やっと、辿り着いたようだ。
やっと、辿り着いたようだ
 
ごじゅうからガーデンの展望台に到着。
ごじゅうからガーデンの展望台に到着
 
登ってきた道を振り返る。
登ってきた道を振り返る
 
展望台の南西角が、鉢伏道への入り口。ここに道があるとは、誰も気づきはしない。
展望台の南角が、鉢伏道
 
展望台からの眺望。この達成感がタマラナイが、ヤブコギには疲れた。
展望台からの眺望。この達成感がタマラナイが、ヤブコギに疲れた
 
 
「鉢伏道の状況」。
★鉢伏道は、ほぼ「廃道になっている」と言い切れる状態。冬季限定のルートとして、何とか登れた。
 
■尾根に出るまでは左右に分岐する道が多々あり、どちらに行けばよいか迷うが、なるべく左から回り込むのが良い。
 
■尾根に出ると、道に迷うどころか「道が無い」状態で、ヤブコギからブッシュの中、細い竹林の中を竹や木々をかき分けながら進まねばならない。
 
■ほぼ直登しているので、途轍もない傾斜の斜面や岩場があり掴まる所もなく、用心して登る必要がある。
 
 

以上。
(2022.01.16)

 
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