2022年2月4日
高安山越十二道の詳細
信貴越え(黒谷道)ルートの詳細(高安山)
信貴越え = 標高:422m 距離:約 3.5km
信貴越え(黒谷道)
黒谷道: 八尾・教興寺地区の東高野街道四つ辻(国道170号と府道山本黒谷線の交点)を起点とし、黒谷地区、権現社の南を経て、「高安山霊園」の北側 – 信貴南畑地区を通り、門前町に至るルート。 信貴山越としては丁石が存在する唯一のルートでもある。 岩戸神社付近を通るルートとその少し北側の権現社付近から山道を上るルートがあるが、現在はどちらも雑草に埋もれ、かつての道のりは信貴生駒スカイラインに分断され、あまり利用されていない。
東高野街道四つ辻より西側、中田地区を経由した八尾街道の合流地点(矢作神社の北側付近)までの区間を含めて「信貴道」ともよばれていた。
No.10:信貴越ルート。
信貴越え(黒谷道)ルートには、信貴山への「廿一丁石」がある。
1. 高安山越十二道と信貴越え
高安山は、大阪府と奈良県との境に位置する標高 488m の山。
八尾市内から生駒山系を越えて奈良県側に通じるルートとして、「高安山越十二道」(1-楽音寺道・2-十三峠越・3-おと越・4-おと越南谷道・5-立石峠越・6-しろ道・7-神光寺道・8-おお道越・9-鉢伏道・10-信貴越・11-恩智越・12-神宮寺道)があり、「生駒縦走歩道」がこれらを南北につないでいる。
生駒縦走歩道に繋がった十二道の中から、登り口や下山道を自由に選択して組み合わせると、バリエーションに富んだ「高安山」トレッキングコースが選定できる。
高安山越十二道の地図と【10-信貴越】の位置。(4-おと越南谷道 は記載せず。)

十二道の内、コースの整備状況や歩き易さ「Top-5」。(季節によって状況は異なる。)
1番:恩智越えルート
恩智越えは、よく整備されており、休憩用のベンチも多く初心者向き。
2番:十三峠越えルート
水呑地蔵尊を経て十三峠に至る道で、整備されているので歩きやすい。
3番:おお道越えルート
道は狭いが状態は良く、岩が多いが歩きやすい。ほぼ直登なので、距離は短いが傾斜が一番きつい。
4番:立石峠越えルート
立入禁止の柵があったが、登れる。但し、1か所土砂崩れの箇所があり、注意深く進む必要あり。
5番:信貴越え(黒谷道)ルート
特に危険箇所は無いが、笹がかぶさってブッシュ状態になっており藪漕ぎ(やぶこぎ)が必要。
6番:神宮寺道ルート
マウンテンバイクのダウンヒル専用道路状態だが、バイクで路面が剥き出しになっていて歩きやすい。
信貴越え(黒谷道)ルートの最新状況。
2021.11.03
3本目の道標&通報ポイント看板「しぎどう5」までは良く手入れされて道も広いが、ここから上は「
ヤブコギ(前が見えないほどではない)」と「
ぬかるみの泥道」がある。少し笹を刈ったので、通れないことは無い。
【岩戸神社からの道との合流地点の様子】

2. 信貴越え(黒谷道)ルートの地図
信貴越えルート。

ルートの概要。
①.「信貴山道」の石版がある地点で、旧道はここから登る。
②.「市民の森」を過ぎて、トレイルが始まる地点。
③.尾根コースに合流する地点。その後「高安山駅」まで続く。
トレイル開始地点までの、ルートバリエーション。

信貴越えへの登り口ルート。
赤色のルート:信貴山口駅から登るルート。
ルート-A:教興寺6丁目の住宅街の中から登るルート。
ルート-B:「権現社」の横にある川沿いの道から登るルート。
ルート-C:「信貴山道」の石版がある地点から登るルート。
ルート-D:「市民の森」を通って登るルート。
ルート-E:「岩戸神社」の参道から登るルート(岩戸道と言う)。
通報ポイント看板の設置個所。(八尾市消防本部資料の転載)

3. 「信貴越え」入り口までの様子
「市民の森」を右手にして進む。「市民の森」を直登しても良い。

「市民の森」を過ぎたところに、「信貴山道」の石版がある。ここから登ると、上の方は市民の森に通じている。

「信貴山道」の石版。

信貴山道
東高野街道の教興寺の四つ辻を起点に、この権現社前を通って信貴山までの山越えの道は、
丁石が建てられている参詣道として、市内ではこれだけである。
往時、信貴山信仰が盛んであったことを物語る丁石の中には、灯明を入れる火袋を持った立派なものが多く、信貴山の宿坊千手院の鳥居の下の四十二丁石が終点である。
教興寺の四つ辻には、市内で一番古い宝永五年の道標と、元治元年の道標の二本があり何れも信貴山案内のものである。またこの辻の寺川家の庭には千手院の関係者が建てた宝篋印塔があり、その台石には「天下泰平、五穀成就」の文字が彫られている。
これから信貴山信仰の人達が、自分達の安心立命だけでなく、広くみんなの平和と豊かなくらしをも願っていたことをうかがうことができる。
「信貴山道」の石版がある地点を通り過ぎると、左下に「権現社」がある。

「権現社」の上にある川沿いの道から登ってみる。

「
信貴越えの入り口」には、車の進入を禁止する柵があるが、脇を通って入る。

すぐに、「市民の森」の最上部に出る。

「市民の森」から登ってくる道を、上から見た様子。

参考:「信貴山口駅」から登る場合は、駅を出て左の階段を上って行く。

4. 信貴越え(黒谷道)の様子
「市民の森」を過ぎると、山道になる。

「信貴道ハイキング道」1本目の道標があり、ここから、道が狭くなる。

「信貴道ハイキング道」2本目の道標。右:高安山。

2本目の道標の奥に、通報ポイント看板「しぎどう3」がある。

何やら・・・大きな石が倒れている。

灯籠が倒れているようで、「十丁灯籠」らしい。

倒れた灯籠を少し登った所が、この
コ-ス唯一のビューポイントで、見晴らしは最高。

湧き出てくる水で、道はぬかるんでいる。

「信貴道ハイキング道」3本目の道標。この辺りの道は広い。

ここに、通報ポイント看板「しぎどう5」があるが、向きが右の道からしか見えないように回っている時があり、且つ、右の道の方がよく整備されているので行ってみたくなるが、畑への道であり行き止まりになっている。

「信貴道ハイキング道」4本目の道標。この辺りから、藪漕ぎ(やぶこぎ)が始まる。

左:岩谷弁財天社 石碑。この辺りで、信貴越え(岩戸道)と合流するはずだが、笹が生い茂って何も見えない。

「信貴道ハイキング道」5本目の道標。

藪漕ぎから抜けた地点に、石碑がある。

信貴山への「廿一丁石」。

「信貴道ハイキング道」6本目の道標。この辺りの道は、広く歩きやすい。

「二十二丁石」。「廿」が「二」になった。

※: 「二十二丁石」辺りの横の森が開拓されており、上から重機が入れるように道が拡張されている。
「二十二丁石」を過ぎると、空が開けてくる。

「信貴道ハイキング道」7本目の道標。高安山に向かう、尾根のコースに合流する。

振り返って、信貴越え(黒谷道)から登って来たルートを見ると、【山崩れ箇所があり、通行禁止】の看板が掛かっているが、藪漕ぎ(やぶこぎ)が大変なことを除けば、特に問題はなかった。

信貴越え(黒谷道)ルートは、ここで「生駒縦走歩道」につながる。
参考:立石峠越えルートの詳細。
参考:恩智越え【恩智新道】ルートの詳細。
以上。
(2020.11.15)
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