~アラカンからのサイクルライフ~

シマノ WH-7850-C24-CL ハブ の 分解 と グリスアップ

ロードバイク ホイール メンテナンス
ハブのオーバーホール
シマノ WH-7850-C24-CL ハブ の 分解 と グリスアップ
 
WH-7850-C24-CL リアの、軸組みユニットと玉押し。
WH-7850-C24-CL ホイール の オーバーホール
 
以下に、シマノ WH-7850-C24-CL のオーバーホール手順を記す。
 
 

 

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ホイールスペック
 
 モデルナンバー WH-7850-C24-CL
 スピード(段数) 9/10
 リム高 前後共 24mm
 リム幅/サイズ 20.8mm(15C)
 対応タイヤ 700C 19C~25C クリンチャー
 フロントスポーク 16穴 左右共に ラジアル組
 リアスポーク 20穴 左右共に タンジェント組
 重量 前:620g 後:825g 合計:1,445g
 
 
 

 

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1. フロントホイールのオーバーホール
 
カップアンドコーン型フロントハブの構造。
 
 
 
2. リアホイールのオーバーホール
 
リアホイールを外した状態。
 
スプロケット戻し工具を、スプロケットの一番大きいギアに巻き付け、ロックリング締め付け工具をセットし、スパナでスプロケットのロックリングを外す。
 
ロックリングが外れると、スプロケットが取り外せ、フリーボディが現れる。
 
 
 
WH-7850-C24-CL 取扱説明書と補修部品
 
WH-7850-C24-CL 取扱説明書.pdf
 
カップアンドコーン型リアハブの構造。
 
パーツ番号。
⑤. Y3D1 98030 軸組みユニット
⑥. Y000 91270 ステンレス球(3/16″) 22個
⑦. Y25R 98080 ボールリテーナー(3/16") 
⑨. Y3CN 98080 フリーホイール部 組立品(カセット取付ボルト付)
 
Y25R 98080 ボールリテーナー(3/16")と Y000 91270 ステンレス球(3/16″) 22個。
 
Y3CN 98080 フリーホイール部 組立品(カセット取付ボルト付)。
 
 
 
①.左のロックナットと防水キャップ付き左玉押しから外す
 
左側のハブ軸に5㎜アレンキーを差し込み、玉押しに17㎜スパナをセットし、アレンキーに反時計回りの力を加えると、ナットが外れる。(結構きつく締まっている。)
 
外れたナット。
 
ナットが抜けた状態。
 
すると、【防水カバー付き玉押し】が手で緩められるようになる。
 
【防水カバー付き玉押し】が外れる。
 
今度は、右側からハブ軸(軸組みユニット)が抜ける。
 
ベアリングの手前に、シールが被せてあるので取り外す。
 
取り外したシールの表面。(左側の⑫番)
 
シールの裏面。
 
左側のボールベアリングは、リテイナーに入っている。
 
 
 
②.右側のフリーホイールが付いている方の分解
 
フリーホイールの中にある、右側のシールを無理やり取り外してみる。(このシールは分解しないでください・・・と、マニュアルには書かれている。
 
→ 取り外しはできるが、元に戻すのが極めて困難で、キッチリ戻せないと玉当たり調整が不可能になる。)
 
右側のシールの裏面。
 

左側はリテイナーに入っているが、右側はボールが直接入っている。

左右とも、13個のボール。

 
ボールベアリングの洗浄には、百均で購入した「茶こし」を活用すると便利。
 
左側の、ベアリングが当たる軸受けを洗浄した。
 
 
 
③.フリーボディーの分解
 
右側も洗浄。フリーボディーの中に、大きな六角が見える。

なんと、14.0mm というサイズのレンチが必要。

我が家に14.0mm というレンチなどない。

急いで近くのホームセンターに走るも、14.0mm のレンチなど置いてなかった。

止む無く、Amazonで注文。到着まで、フリーボディーの分解はお預け。
 
 

 

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ハブ軸も含めて洗浄した。
 
TRUSCO ボールポイント六角棒レンチ 標準タイプ 14.0mm TTBR140 価格: ¥ 684 が到着。
 
早速、フリーボディーに差し込み、取付ボルトを左に回すと外せた。
 
フリーボディーが抜けた状態。
 
フリーボディーと取付ボルトを洗浄した。
 
 
 
④.元に戻す 組付け
 
使用した、SHIMANO(シマノ) デュラエースグリス。
 
グルスを詰め込んで、元に戻す。
 
フリーボディー側のボールベアリングを、グリスを塗って元に戻す。
 
 
シールを元に戻す
この後、フリーホイールの中にあった右側のシールを元に戻さなければならないが、上手く嵌まらないので、軸組みユニットを挿入した後、玉当たり調整で極限まで締め付けて、軸組みユニットの押し込み力で戻す。
 
 
同じく、左側も戻す。
 
ハブ軸を、右側から差し込む。
 
 

 

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3. 玉当たり調整
 
まず、右側のハブ軸に5㎜アレンキーを差し込み、左側から玉押しをねじ込んだ後、17㎜スパナで一杯まで締め付ける。
 
次に、左側の玉押しをしっかりと持ったまま、右側のアレンキーを 90°と少し程 戻す。(玉押しを戻しすぎると、ホイールが横振れするので、加減が重要。)
 
玉押しの位置を保持したまま、ナットを締め付ける。
 
玉当たり調整の完成。
 
玉当たり調整
きつく締めすぎると、回りがゴリゴリして渋くなり、逆に緩すぎるとガタが出たり、「ゴロゴロ」と振動したりする。

「ガタつきは絶対にダメ」なので、玉押しをガタがでないギリギリのところまで追い込んで締める。
 
 
フリーボディにスプロケットを戻す。
 
リアホイールのオーバーホール完了。
 
 
 
4. 玉当たり調整に失敗した「悲惨」な例
 
リアホイールが『スムーズに / 滑らかに』回転しないので、分解してみると・・・。
 
玉当たり調整で、締め付けが緩かったために、ベアリングと玉押しの間に隙間が出て、玉押しが損傷した例。
 
玉押しに少しでも傷がいくと・・・
玉当たり調整が最適でも、「ゴリゴリ」という振動が出る。
 

以上。
(2017.11.18-19)

 

 

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