~アラカンからのサイクルライフ~

Look 695 ケーブルライナー や インナーライナー の取回し

Look 695 Light オーバーホール と カスタマイズ
その - 10

ケーブルライナー や インナーライナー
の取回し
 
Look 695 Light は、シフトケーブルやブレーキケーブルを内蔵する方式のフレームになっている。

オーバーホールにおいて、ワイヤー(ケーブル)を新しいものに交換する作業が一番厄介である。

今回・特に、ケーブルライナーの取回しに工夫をこらしてみた。
 
シフトケーブルのライナーの取回し方
 
以下、ケーブルライナーの取回しに工夫をこらした記録。
 

 

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1. オーバーホールを行う前の準備
 
 
1-1. オーバーホールを行う前のケーブルの状態の記録
 
オーバーホールを行う前に、現行のケーブル状態を記録しておくと、何かと役に立つ。
 
1-2. ケーブルライナーの交換
 
オーバーホールにおける最大の注意点。
最初に、ケーブルライナーを新しいものに交換する

①.古いワイヤーを抜かない。

②.古いワイヤーをフレームに通したまま、新しいライナーをワイヤーの片端にかぶせる。

③.そのまま新しいライナーを古いワイヤーにかぶせていき、反対の端まで通す。

④.古いライナーに新しいライナーが入って、古いライナーを抜きながら新しいライナーが通せればベスト。

⑤.ライナーが通せれば、古いワイヤーを抜いても良い。 
 
使用したライナーは、「Jagwire(ジャグワイヤー) Universal Pro Housing Seal Kits 4.0mm 」。
 
 
1-3. Look 695 Light のフレームとケーブルライナー
 
Look 695 Light のフレームには、下図【3本】のケーブルライナーを通す。
 
【3本】のケーブルライナーを通した状態。
 
リアブレーキとリアディレイラー用のケーブルライナー。
 
フロントディレーラー用のケーブルライナー。
 
BB上に出た、フロントディレーラー用のケーブルライナー。
 
BB下を通した、ケーブルライナー。
 
リアディレイラー用のライナーも、チェーンステイの出口まで1本で通した。
 
チェーンステイの出口。
 
 

 

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2. ライナーの取回し
 
 
2-1. ケーブルライナー 先端の処理要領
 
ライナーの先端は、熱を加えると加工できる。
 
ライナーの先端に「頭」を作ってストッパーにする。
 
ライナーが、アウター受けに止まるようにした例。
 
ライナーが、エンドキャップに止まるようにした例。
 
シフト用のインナーライナーも、同じように加工できる。
 
 
2-2. アウター受けの補修
 
Look 695 Light のアウター受けが、キッチリと嵌められない。
 
アウター受けを止める金具が薄いので、ナットとしての役目が果たせなくなっている。
 
少し長めの、プラスネジに交換。
 
さらに、ネジを緩めすぎても金具が落ちないよう、先端をカシめた。
 
これで、アウター受けがキッチリセット出来るようになった。
 
 
2-3. リアブレーキ(ブレーキケーブル用)ライナーの取回し
 
 
ブレーキケーブル用ライナーは、アウター受けで止めるのではなく、ブレーキケーブル用のエンドキャップの中で止まるようにセットした。
 
ブレーキ側まで一本で通すも、ブレーキ側のアウター受けの出口辺りで、切断せざるを得ない。
 
 
2-4. リアディレイラー(シフトケーブル用)ライナーの取回し
 
 
①.リアディレイラーのライナーは、最初は一本で、直通で通しておく。

②.ダウンチューブの入り口は、ライナーに頭を作って、アウター受けで止め、その中に【ノーズ付きのキャップ】を嵌めた。

③.問題は、チェーンステイから出てきたところの処理で、次のようにした。

1. OT-RS900の改造。
改造前のOT-RS900。ロングノーズ付き。

 ①.OT-RS900の白のライナーを抜き取る。

代わりのライナーを用意する。(JAG WIRE SPEED LUBE LINER インナーライナー シフト用 1.4*1.9 )

 ②.新しい・長いライナーを通す。

エンドキャップを用意する。(JAG WIRE SEALED END CAP 4mm シフトワイヤー用)

 ③.右からノーズの無いキャップをはめる。超ロングノーズになった。


2. 黒のライナーの切る位置を決める。
 ①.左から xxcm。
 ②.切りやすいように切り込みを入れておく。

3. シフトワイヤーを通す。

4. 右から OT-RS900 のインナーライナーにワイヤーを通す。

5. 黒のライナーを、BB下から切る位置が見えるまで、引き抜く。

6. 白のライナー&ワイヤーを傷つけないように、黒のライナーだけを切る。

7. 黒のライナーを、チェーンステイの中に戻す。

 
以上で、黒のライナーはチェーンステイの出口辺りまで通り、その中を白いライナーがダウンチューブ辺りまで通った状態になった。
 
これにより、シフトワイヤーが裸で露出する部分はなくなった
 
 
2-5. フロントディレイラー(シフトケーブル用)ライナーの取回し

フロントディレイラーのライナーは、一本を直通で通せる。

ダウンチューブの入り口は、ライナーに頭を作って、アウター受けで止め、その中に【ノーズ付きのキャップ】を嵌めた。
 
 
2-6. シフトケーブルのライナーの取回し方:まとめ
 
 
 

 

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3. STIレバーへのケーブルの取付け
 
 
3-1. 使用したケーブル
 
ブレーキケーブル:シマノ BC-9000 ポリマーコート ブレーキケーブルセット。
 
BC-9000(ポリマーコーティングブレーキケーブル)の注意点。
インナーケーブルに、グリスなどの潤滑剤を付けてはいけない 
 
シフトケーブル:シマノ R9100 シフトケーブルセット ホワイト 。
 
シマノ R9100 シフトケーブルの注意点。
①.OT-RS900ケーブルを使用する

②.インナーケーブルには、SIS SP41 グリスを塗布する
 
 
 
3-2. ケーブルの仮止めによる長さ決定
 
オーバーホール前に使用していたケーブルの長さを基準にして、

 ①.前ブレーキのアウターケーシング

 ②.後ブレーキのアウターケーシング

 ③.フロントディレーラーのアウターケーシング

 ④.リアディレイラーのアウターケーシング

の4本を準備する。(少し長めに切っておいた方が良い。)
 
右:ブレーキのアウターケーシングを、テープでハンドルバーに仮止めする。
 
左:ブレーキのアウターケーシングを、テープでハンドルバーに仮止めする。
 
シフトケーブルのレバー側には、ショートノーズキャップを付ける。
 
右:リアディレイラーのアウターケーシングを、ハンドルバーに仮止めする。
 
左:フロントディレーラーのアウターケーシングを、ハンドルバーに仮止めする。
 
アウターケーシングの長さが、それぞれ適切か確認する。
 
長ければ切断して、切り口をヤスリで整える。
 
ケーブルの仮止めによる、長さ決定の完了。
 
それぞれに、ノーズ付きキャップを取り付ける。
 
 
3-3. STIレバーへのブレーキケーブルの取付け
 
 
図の位置からインナーケーブルを通す。
 
 
3-4. STIレバーへのシフティングケーブルの取付け
 
解除レバーを10回以上操作して、レバー位置をトップにセットし、図の位置からインナーケーブルを通す。
 
ドライバーなどで、ケーブルカバーをブラケットから取外しておく。
 
インナーエンドがキッチリと、ユニットに収まるように挿入する。
 
ショートノーズキャップに、インナーケーブルを通す。
 
ショートノーズキャップの凸形状を、ブラケットの溝に嵌めて押込み、ケーブルカバーを取付けて、完了。
 
 

 

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4. ケーブルとワイヤーの取回し
 
 
4-1. ブレーキケーブル【前輪 = 右側】の取回し
 
ブレーキケーブルをセットする。ケーブル調整ナットには、エンドキャップを付けない。
 
 
4-2. ブレーキケーブル【後輪 = 左側】の取回し
 
ブレーキのライナーが、エンドキャップの中で止まったキャップをセット。
 
アウター受けに収める。
 
リアブレーキのケーブルをセット。
 
ノーズ付アウターキャップを取付けたケーブルをセット。ケーブル調整ナットには、エンドキャップを付けない。
 
 
4-3. シフトケーブル【リアディレイラー = 右側】の取回し
 
ノーズ付きキャップをライナーに挿す。
 
アウター受けに収める。
 
リアディレイラーのシフトケーブルをセット。
 
リアディレイラーに『滑り管』をつける。
 
改造した、OT-RS900をセット。
 
 
4-4. シフトケーブル【フロントディレーラー = 左側】の取回し
 
ノーズ付きキャップを挿し込む。
 
ノーズ付きキャップをアウター受けに収める。
 
フロントディレーラーシフトケーブルをセット。
 
アリゲーター LY-VBP02-S インナーケーブル 保護ブーツ。
 
ライナーの中に汚れが侵入しないよう、防水キャップをセット。
 
 
 
Look 695 Light オーバーホール と カスタマイズ が完了した状態
 
ハンドル周りのケーブル取回し状況。
 
後ブレーキのケーブル取回し状況。
 
全体的に、白のイメージになった。
オーバーホールとカスタマイズが完了した状態
 
 
 

以上。
(2018.06.11)

 

 

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